山陽新聞 1996年5月8日(日)

レーザーで痛みを治療 野球選手らに好評

山陽新聞 1996年5月8日(日)

関節痛などスポーツ障害の回復にレーザーを使う鍼灸(しんきゅう)整骨院が岡山市平和町に開院し、注目を集めている。

同院は、赤外線や電気針などの医療機器のほか、レーザーを照射する装置3台を設置。痛みの度合いや範囲に応じて、短ければ15秒、長ければ5分ほど患部にレーザー照射を受ける。

同院長によると、ある一定の波長レーザーには、血行を促進したり硬化した筋肉をほぐすなど、炎症を抑える働きがあるという。その結果、痛みが和らぎ、早ければ1週間程度で回復。低出力のため、痛みや熱さを伴わず、副作用もないという。来院者の約半数は野球、サッカー、バスケットボール、陸上、バレーボールなど高校の運動部員で岡山市のほか笠岡や津山などからも訪れている。

左足靭帯を断裂、手術後も痛みが引かないという岡山市内の高校野球部員は「レーザーを2度当ててもらったが、今までの痛さを10とすると2ぐらになった」と話す。レーザー医療に詳しい高根台病院(神奈川県平塚市)の柳瀬昌弘診療部長は「レーザーメスはあざ、しみの除去にはかなり以前から使われており、痛みを抑える効果が認められだしたのは12、3年前から。スポーツの世界ではまだなじみが薄いようだが、リウマチや腰痛のレーザー治療は全国的にかなり普及してきている」と話している。

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