国立研究所データからみるバックインパクトの身体に及ぼす効果 chapter17

2014-10-18

 

D. 実験結果
図2には、体幹保持テスト直後の10秒間の重心動揺の軌跡を示した。

この総軌跡長を6名の平均値(標準誤差)で表したグラフを図3に示す。

体幹保持テストを行う前の安静立位の値を100%で正規化することで、日間変動によるバイアスを除去し、

体幹保持テストによる疲労の影響について検討した。

対応のある二要因分散分析の結果、交互作用が認められ(p < .10),Tukeyの多重比較の結果、

15分後のバックインパクト(腰痛ベルト、コルセット)と他の条件との間に単純主効果が認められた (p < .10)。

 

 

図2.疲労課題直後の重心動揺の軌跡(1例)

実験画像2 データ画像3a

図2.疲労課題直後の重心動揺の軌跡(1例)  図3.重心動揺の総軌跡長の経時的変化

 

 

E. 考察

本実験では、2分間の体幹保持テストを行わせ腰部の疲労状態を作り、

その後の重心動揺の経時的変化を検討した (Davidson et al, 2004).一般的に腰部が疲労することで姿勢制御が低下すると報告されている(例えば,Vuillerme et al, 2002, 2006)。

これは筋疲労による固有受容器系の変化と中枢性の運動制御の変化によるものと考えられている(例えば,Taylor et al, 2000)。

また、これまでの腰痛ベルトに関する先行研究によると、腰痛ベルトが筋活動を補助することによって、

脊柱起立筋の筋活動量が低下するという報告が多く見られる(例えばCholewicki, 1999,2004)。

 

実験の結果、
交互作用が認められ、15分後においてバックインパクトが他の条件よりも有意に低値を示したことから、

サポーター着用が重心動揺の経時的変化に影響を及ぼしたといえる。

このことは、筋疲労によって低下した姿勢制御筋の機能をバックインパクトが補助したためといえる。

また、体幹保持テスト中の筋活動をバックインパクトが補助することによって筋疲労が軽減され、

重心動揺の総軌跡長が小さくなった可能性がある。

 

 

 

この実験は、
鹿屋体育大学スポーツトレーニング教育研究センター
鹿屋体育大学大学院体育学研究科

西薗 秀嗣教授ならびに
中本 浩輝、河端 将司らにご協力願いました。

腰痛ベルト「バックインパクト」は、長年スポーツ選手のケア・テーピングに携わってきた経験をもとに開発した商品です。
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