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国立研究所データからみるバックインパクトの身体に及ぼす効果 chapter142014-10-17
目 的 外乱に対する体幹筋の活動開始までの潜時や、 筋疲労課題後の身体重心の動揺性 (姿勢保持) といった側面から新型ベルトと従来型ベルトの効果を比較する。
バックインパクト(腰痛ベルト、コルセット)は姿勢保持筋の反応を促進するか?実験方法A. 被験者 被験者は健常男子大学生6名(年齢22.9±3.8歳,身長170.1±5.1 cm,体重62.2±5.8 kg)で、 全例が大学体育学部に所属する者であった。
B. 実験の手順 (Fig1)被験者の姿勢保持に外乱を与えるために右上肢挙上動作を行わせた (Hodgesら, 1997)。 被験者は前方1mの光呈示ランプの前で安静立位を保ち、光の点灯に対して右上肢挙上45度を目安にできるだけ素早く挙上した。 被験者はこの課題をサポーターなし、バックインパクト、他社サポーターの3条件を各10回ずつ、計30回行った。 条件の順序は被験者間でランダム化した。
C. 測定項目(筋電図)および測定方法右上肢挙上課題中の身体右側の腹横筋-内腹斜筋(TrA-IO : Transversus abdominis-internal oblique)、 外腹斜筋(EO : External oblique)、および脊柱起立筋(ES : Erector spinae)の活動電位を導出した。 電極貼付部を除毛しアルコール綿で払拭した後、サンドペーパーで擦り電極間皮膚抵抗を落とした。 2個の表面電極(銀-塩化銀,直径5mm)を電極間距離2cmにて両面粘着カラーを用いて固定して貼付した。 貼付部位は,TrA-IOが上前腸骨棘から約2cm内下方 (Kulas, Schmitz, Shultz, Henning, & Perrin, 2006)、 EOが臍の高さと前腋窩線との交点、ESが第3腰椎棘突起より約3cm外側とした(Fig2)。 本研究でのTrA-IOの貼付部位は、解剖学的に腹横筋と内腹斜筋が融合しており、 また外腹斜筋に覆われていない部位として表面筋電図から導出可能とされている (Marshall & Murphy, 2003; McGill, Juker, & Kropf, 1996)。 導出した筋電図信号(EMG)は生体アンプ(AB-621G,日本光電社製)を用いて時定数0.03秒,高域通過1000Hzで増幅した。 データを記録後,オフライン上にて帯域通過10-500Hzで処理を行った。 また、電子ゴニオメーターを肩関節に取り付け、上肢挙上動作の開始時点を同定した。 これにより、上肢挙上動作開始から,体幹筋の活動開始までの潜時を計測した。
次回は、結果を報告します。
この実験は、 西薗 秀嗣教授ならびに
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